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2011年4月14日 (木)

復興ファンド案が浮上!やっと気づいてくれましたか。

このブログで主張しつづけている復興ファンドのアイデアが米国から出されたようです。以下、本日付日経の記事を転載します。

【日米で復興ファンド案 外相会談で調整へ、官民会議も検討

 日米両政府は13日、東日本大震災からの復興に向けた新たな協力体制について調整に入った。具体策として日米の企業が出資する「復興ファンド」の創設や、日米の官民が参加する復興合同会議設置などが浮上している。17日に来日するクリントン米国務長官と松本剛明外相との会談で合意する見通しだ。

 米国側が4月上旬に提案し、日米が詰めの協議に入っている。復興ファンドは日米の企業が出資し、被災地の復興資金として活用する。

 合同会議は両国の企業経営者や政府関係者で構成し、復興事業に関する日米協力の在り方を協議する。米国ではシンクタンクの米戦略国際問題研究所(CSIS)がボーイングなど主要企業とつくる復興支援プロジェクトが20日に発足する予定。キャンベル国務次官補(東アジア・太平洋担当)がオブザーバー参加していることから日本政府と日本経団連が参加することも検討している。

 オバマ米大統領は3月17日の菅直人首相との電話協議で「中長期的な復興も含めてあらゆる支援を行う用意がある」と表明。日本発の経済危機に対する警戒感もあり、原発事故や復興支援を重要課題に掲げている。

 14、15両日にワシントンで開く20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議でも日本の震災復興が議題となる見通し。』

前の何本かのエントリーをぜひご覧いただきたいのですが、その要旨をまとめますと以下のとおりです。

①復興費用は10年間で20兆円をはるかにこえ30兆円近くになると想定されること。

②復興のためには、最初の3~4年に10年間の復興費用合計額の6~7割を投入しないと効果が薄いこと。

③仮に復興費用の合計を30兆円と想定すると、3年間は7兆円~8兆円を投下しなければならないこと。

④しかし、予算規模90兆円で歳入が48兆円しかなく、国債を43兆円も発行する世界一の債務国日本は、追加的国債発行を続けると財政破綻に陥るリスクが高いこと。

⑤消費税1%増税でも毎年2兆円程度しかまかなえないこと。(これは本日はじめて指摘します)

⑥他方、復興のためにはサプライチェーンにある被災企業の能力の復活と雇用の確保、被災者の住宅の確保をいち早く行う必要があること。それは、東北の世界の製造業に対するポジションを守るためにも、迅速に行われるべきこと。

⑦サプライチェーンを守るためには、中小企業、さらには零細企業に対するきめ細かなケアが必要であるが、これらの企業群に対する復興支援は、緊急融資だけでは足りず、それのみだと2年後、3年後に結局は倒産してしまうリスクが過去の経験から明らかであること。

⑧したがって、これらの企業群に対しては、リスクマネーの供給が不可欠であり、融資だけでない資本注入により、生かすべきところはいかし、また、人的資源を糾合すれば再生が可能なものについては新会社設立・資本投下により、技術をもっている人間を生かす事業再生的手法を導入する必要があること。

⑨これを援助するために、宮城、福島、岩手の各地域に複数のベンチャーキャピタル型震災復興支援ファンドを設立し、既存の中小企業事業再生協議会などの器を使って、支援をしていくべきこと。ファンドには地元金融機関等からのシードマネー出資をつのるほか、金融と事業再生のプロの派遣協力、弁護士会の協力もあおぎ、地元をよく知っているプロたちによる積極的支援を行うこと。

⑩また、⑨の震災復興ファンドに潤沢な資金を投入するため、マザーファンドとして「東日本大震災復興支援ファンド」を設立し、公募により広く国民や企業からの投資を募ること。このファンドは、投資リスクが通常より高いが、いまだからこそ国民はリスクを納得して投資してくれるチャンスであること。

さらに原発事故について原子力損害賠償法により東京電力に変り政府が補償しなければならない金額も数兆円にのぼるという報道もなされているところであり、民間資金なしでは復興はできないことはますます明らかになっていると思います。

ところで、日経が東北の被災地出身の経営者の被災者への言葉を連載しています。皆さん、故郷を思う気持ちにあふれています。こうした東北出身の経営者のいる企業に、復興ファンド出資を呼びかけてはどうかと思います。かならずや応えていただけると思います。

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