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2010年5月31日 (月)

ゴールドマンに対するSECの訴訟の不思議さ

本日、日本経済新聞朝刊に掲載された三宅伸吾編集委員が書いた「法務インサイド」の「投資家への開示どこまでーSEC・ゴールドマン訴訟」という記事に、私のコメントが紹介されました。

その記事の中で三宅さんも書いておられますが、この取引は、ACAという評価会社が一番強気になって最大の投資をしました。

三宅さんが記事に掲げられた図表にはのっていないのですが、細かくいうと、プロテクションをSPVから買ったゴールドマンが、リスク・ポジションすべてをポールソンに移転するためプロテクションを売ったのではありません。

ゴールドマンのポジションのかなりの部分は、ABNアムロを通じてACAがプロテクションを買っているのです。ACAが、実は本件取引でもっとも大きな損失を被った投資家なのです。

では、なぜ、SECはSPVからノートを買った投資家であるドイツの銀行IKBに対する開示のみを問題にして、ACAの行ったデリバティブ取引の開示を問題にしなかったのでしょうか。

また、ACAは本来ポートフォリオ・マネージャーであり、独立している立場なのに、なぜ投資行動をしているのでしょうか?この点は選定にあたるマネージャーの独立性を問題にすれば、反対サイドに立つポールソンに対しては利益相反行為にはならないのでしょうか。

SECは、このようなCDSの取引をめぐる当事者の行動が気にくわないのかもしれませんね。立件についてはさまざまな理屈が検討されたにちがいないですが、どのように立件が決定されたのかはとても興味深いものがありますね。

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