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2009年9月30日 (水)

フランクフルトで思った日本の自動車産業の未来

私が大の自動車好きであることはばればれですが、仕事の面でもデトロイトで6年間、日本の自動車メーカー3社、部品メーカー多数とお付き合いさせていただいたので、自動車産業の行方には常に興味をもっております。なにせ、日本の基幹産業ですから、ここが元気がなくなると大変なことになります。

欧州出張の最後の日にフランクフルト・モーターショーを見学してまいりました。短い訪問でしたから、メルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲン・アウディ、トヨタ、スバル、BMWグループのブースしか見学できませんでした。ここのモーターショーは、デトロイト、パリ、ジュネーブ、東京と並ぶ世界5大モーターショーのひとつで欧州では最大規模のものですが、さびしいことに日本勢は、ホンダ、日産、三菱、ダイハツが不参加です。

フランクフルト・モーターショーの様子はネットでもさまざまに大量に報告されていますので、私のごくわずかな時間での印象が全体像を把握しているかどうか疑問ですが、どうも欧州のトレンドは、電気自動車とディーゼル+追加の技術によるクリーンな自動車のようです。ハイブリッドはあまり力をいれているとは思えませんでした。またハイブリッドに対する関心も高くないようです。

実際、残念ながらプリウスは欧州ではあまり売れていないようです。パリの街中は圧倒的に小型車且つディーゼル車であったし、アウトバーンを走る車もその多くがディーゼル車でした。追い越し時のパワー、乗り心地やエンジン騒音も、ガソリン車とほとんどかわらなくなっています。

フランクフルトでは欧州メーカーが小型から大型まで、実にさまざまなディーゼル車を出品しており、その数の多さに圧倒されました。しかも単なるディーゼルではなく+アルファでさらに排気をクリーンにして燃費を向上させているというのが売りでした。何しろリッターあたり20キロ以上は当たり前、30キロ以上というものもある位です。その上、排気が水素で窒素酸化物がほとんどでないというのですから、素晴らしいものです。

トヨタがプリウスプラグインという普通はモーターで走るハイブリッド車を展示していましたが、日本勢ではそれくらいしか印象に残っておりません。レクサスのハイブリッド車も展示されていましたが、トヨタのブース自体にそんなにたくさん人がおらず、また、トランクルームの狭さがいまひとつ不評のようでした。たしかにベンツのハイブリッド車のトランクルームの広さは素晴らしく、BMWのハイブリッド車も電池が若干のスペースを占めていましたが、レクサスより容量はずっとあるようでした。

つまり、印象としては、日本勢は、ほとんど売りがないように思えました。また、欧州の人間はあれほど車を足として使い、洗車するなんてことはしないがほんとに車好きで、特にかっこいい車が大好きですね。欧州車はどんな小型車をみても、デザインがしゃれています。日本は長い間、国内市場でデザインいまいちの車を作り続け、ユーザーをならしてしまいました。あるいは国内ユーザーのセンスが悪いのかもしれません。どうも日本車から「かっこいい」という感じをほとんどうけませんでした。いずれにしても、自動車というものが文化の一つとして完全に定着しており、あたかも、かわいいペットをかっているがごとく自動車に接しているのがヨーロッパ人です。

BMWの素晴らしいプレゼンテーションをみて、「参りました。」といっている間はよかったですが、会場を後にするころには、日本の自動車産業はこんな売りがない状態で大丈夫か、と若干不安になってきました。ディーゼルについてはトヨタといすずの提携があるが、製品はまだあがっていません。水面下では開発が各メーカーで進んでいることを願いたいものですが、世の中がすべてエコに流れているときに、ハイブリッドとガソリン車の限界に挑戦するだけではやっていけなくなると感じた次第です。はやく日本メーカーから素晴らしいディーゼル車をみたいと思います。

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